サントリーSunRiSE
生命科学研究者
支援プログラム
設立趣意書
サントリー株式会社二代目社長佐治敬三は「これからの日本は学問や文化を通じて、世界の平和と繁栄に貢献していくべき」「純粋に真理の追究に情熱を燃やす秀れた研究者が寄り集まり、自由にテーマを選び、研究活動に没頭できるユニークな施設を作りたい」という考えのもと、戦後間もない1946年2月、当時の大阪帝国大学理学部小竹無二雄教授を理事長に迎え、「財団法人食品化学研究所」を発足させました。1979年には「生物有機化学およびこれに関連する科学の学術振興をもって人類の幸福と繁栄に寄与する」ことを目的とする「財団法人サントリー生物有機科学研究所」に名称変更。2011年には、財団の設立の意を持続するため、「公益財団法人サントリー生命科学財団」へ移行し、生命科学分野での自らの研究と同分野の奨励助成を中心とした事業を展開しています。
科学技術立国を目指して様々な施策やプランが実行されてきたにも関わらず、我が国の科学研究がこの10年間で失速していることが指摘され、将来ノーベル賞クラスの研究者が輩出されないのではないかと危惧されています。特に基礎研究分野での次世代の若手研究者が、自由な発想のもとに研究を展開できる環境にあるか、心もとない状況にあります。
こうした日本の基礎研究における危機的状況に一石を投じるため、サントリーホールディングス株式会社の発意のもと、同社より寄附を受けて、われわれはここに、「サントリーSunRiSE
生命科学研究者支援プログラム」「Suntory Rising Stars Encouragement Program in Life Sciences
(SunRiSE)」を創設いたします。このプログラムは、領域の推進や成果達成を目的の中心とおかず、若手研究者が夢や希望をベースにした志の大きい挑戦的なテーマに取り組み、研究者本来の「知りたい、極めたい」を実現できるよう、資金の用途や期間の制限を出来る限り排除し、柔軟性・有効性の高い支援を行うものです。研究者に研究資金を支援する事と、その途中経過の評価や成果を他の研究者等と議論することでネットワークを構築し、さらなる展開に繋げる事も支援いたします。研究者・アカデミズムの内にとどまらず、広く外に開いたコミュニティを築き、社会に発信していくことで、問題提起のうねりを作ります。これからの日本を担う若者の大いなるチャレンジを支援いたします。
採択研究課題
2020年12月7日採択時点
採択研究課題のPDFはこちら
運営委員メンバー
2024年3月現在
佐藤 文彦
植物細胞分子生物学
京都大学名誉教授
サントリー生物有機科学研究所所長
- 運営委員長
- 財団理事
大隅 良典
分子細胞生物学
東京工業大学科学技術創成
研究院栄誉教授
2016年
ノーベル生理学・医学賞受賞
山中 伸弥
医学・幹細胞生物学
京都大学iPS細胞研究所
名誉所長・教授
2012年
ノーベル生理学・医学賞受賞
浅島 誠
発生生物学
東京大学名誉教授
産業技術総合研究所
名誉フェロー
帝京大学特任教授
- 財団理事
審良 静男
免疫学
大阪大学免疫学フロンティア
研究センター特任教授
長野 哲雄
ケミカルバイオロジー
東京大学名誉教授
辻 篤子
科学ジャーナリズム
中部大学
先端研究センター
特任教授
西本 正三
公益財団法人サントリー生命科学財団理事長
- 財団理事長
安東 範之
サントリーホールディングス(株)
執行役員
- 財団理事