沿革
創立:1946年
設立の理念を具現化するため「純粋に真理の追究に情熱を燃やす秀れた研究者が寄り集まり、自由にテーマを選び、研究活動に没頭できるユニークな施設を作りたい」という佐治敬三の考えのもと、第二次世界大戦後間もない1946年2月、大阪帝国大学理学部小竹無二雄教授を理事長に迎え、「財団法人食品化学研究所」が発足しました。
財団法人食品化学研究所は、「国民の健康と栄養の向上に寄与すること」を目的として、有機化学を基盤とした研究事業を行うとともに、関連する理化学研究の奨励助成事業を行いました。また、開設当初には小冊子「ホームサイエンス」を発行するなど、広く社会への科学知識の普及に努めました。
改革:1979年
生命現象を「化学の言葉」で解き明かすことを研究のコンセプトとし、1979年、米国コロンビア大学中西香爾教授を研究所長に迎えて、財団法人サントリー生物有機科学研究所(Suntory Institute for Bioorganic Research: SUNBOR)に名称を変更し、「生物有機化学およびこれに関連する科学の学術振興をもって人類の幸福と繁栄に寄与する」ことを財団の目的に再設定しました。
財団法人サントリー生物有機科学研究所は、生物有機化学分野の基礎研究を自ら実施するとともに、大学等の研究機関との協働により同分野の発展に貢献してきました。また、博士客員研究員制度や大学院生のスカラーシップ、若手研究者への研究資金の助成、関連分野の学術集会への助成など、人材の育成と輩出、さらに同分野の振興に資する奨励助成事業をより一層進めました。
公益財団法人移行:2011年
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年法律第49号)の施行に伴い財団の理念を持続するため「公益財団法人 サントリー生命科学財団」への移行を申請し、2010年(平成22年)12月24日の認定を経て2011年(平成23年)1月4日に「生物有機化学に基づく生命科学分野の研究を行うとともに、この分野に於ける学術を奨励助成し、人類の幸福と持続的な繁栄に寄与する」ことを目的とする公益財団法人の登記を行いました。
関西文化学術研究都市へ移転:2015年
40年以上にわたり活動した大阪・島本町から、関西文化学術研究都市「けいはんな学研都市」に新たに建設された「サントリーワールドリサーチセンター」内に移転しました。
歴代研究所長
1946年2月~1961年2月 | 佐治 敬三(創立者) |
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1961年3月~1978年10月 | 広瀬 善雄(創立メンバー) |
1978年10月~1990年12月 | 中西 香爾 |
1991年1月~1992年3月 | 佐治 敬三(理事長兼任) |
1992年4月~2003年5月 | 中嶋 暉躬 |
2003年6月~2004年3月 | 井上 繁(理事長兼任) |
2004年4月~2011年2月 | 楠本 正一 |
2011年3月~2015年3月 | 末松 誠 |
2015年4月~2015年6月 | 仙木 伸介(理事長兼任) |
2015年7月~2022年6月 | 中西 重忠 |
2022年7月~ | 佐藤 文彦 |